北川進教授ら、ガス分子が情報をON-OFFするナノ物質の化学合成に成功:光・磁気メモリー、高感度センサーの革新にむけた新しいスピントロニクス化学の展開 [Angew Chem Intl Ed]

2009年3月26日

 国立大学法人 京都大学(総長 松本 紘)、独立行政法人 理化学研究所(理事長 野依 良治)は、ガス吸着現象を利用して、物質の磁性を吸着されたガス分子がコントロールする、まったく新しいナノ物質の化学合成に成功しました。これは、ナノサイズ細孔を持つ多孔性金属錯体(※1)の一種で、我々の身近な鉄を材料元素として導入したことが、この新しいスピントロニクス化学という概念の起点となりうる今回の材料設計を成功に導きました。

 京都大学 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)副拠点長の北川 進 教授(理研放射光科学総合研究センター 空間秩序研究チーム チームリーダー、JST ERATO北川統合細孔プロジェクト研究総括兼任)、京都大学 大学院工学研究科 大場正昭 准教授(理研放射光科学総合研究センター 空間秩序研究チーム 客員研究員、JST CREST 研究員兼任)らの研究グループは、スペイン バレンシア大学の Jose A. Real 教授らの研究グループと共同で多孔性金属錯体の開発と化学物質への応答を研究し、京都大学 大学院工学研究科 榊 茂好 教授らと共同でそのメカニズムを解析しました。

PDF File続きを読む(iCeMSニュースリリース)(PDF: 744KB)


Extenal Link京都大学ホームページ:研究成果

・日刊工業新聞(2009年6月29日 21面)
・科学新聞(2009年4月10日 4面)
・京都新聞(2009年3月27日 3面)
に掲載されました。