欧州生化学連合の分科会で永田紅研究員が最優秀若手研究者賞、長尾耕治郎研究員が科学諮問委員会ポスター賞を受賞

2010年3月16日

 2010年2月27日~3月5日にオーストリア・インスブルグで開催された欧州生化学連合(FEBS)第3回分科会「ABCタンパク質:多剤耐性から遺伝性疾患まで」において、京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)植田グループ永田紅研究員が最優秀若手研究者賞を、同グループ長尾耕治郎研究員が科学諮問委員会ポスター賞を受賞しました。

 事前提出された176の発表要約から12名の研究者が選出され、それぞれ12分間の口頭発表、3分間の質疑応答を行いました。結果、「1分子観察によるABCA1の細胞膜上における動態解析」について発表した永田研究員が最優秀若手研究者賞に選ばれました。同研究員は、生細胞内1分子イメージング技術の研究を進めるiCeMS楠見グループとの共同研究において、1分子観察技術がトランスポーターのメカニズム解明に役立つことを明らかにし、その革新的な技法が審査員だけでなく会場にいた参加者からも高い注目を浴びて今回の受賞につながりました。

 長尾研究員はABCトランスポーターのメカニズムについて生化学的解析を行い、「ABCA1によるタウロコール酸ナトリウム依存脂質排出~HDL形成の4ステップモデル~」と題したポスターを発表し、176題の中から最も優れた10題に与えられる科学諮問委員会賞に選ばれました。


最優秀若手研究者賞の賞状と記念品