膳所・安曇川・石山・虎姫・守山高校生ら、文部科学省コアSSH事業の一環でiCeMSを訪問

2010年8月11日

 滋賀県立膳所高校および安曇川高校、石山高校、虎姫高校、守山高校から計32名の生徒と引率の教員25名が10日、京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)を訪問しました。

 今回の訪問は、文部科学省「コアスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業※」における高大連携講座「Shiga Science Project 2010 夏季大学セミナー」として、中辻憲夫iCeMS拠点長が滋賀県教育委員会からの依頼を受けて実現したものです。

 午前中に京都大学総合博物館で大野照文館長の講義を受けた高校生らは、午後から最先端の科学研究の場を見学するためにiCeMS本館を訪れました。まず中辻拠点長が、文部科学省による「世界トップレベル研究拠点(WPI)プログラム拠点」としてのiCeMSの概要を説明し、「幹細胞とはどんな細胞?万能細胞と呼ばれている多能性幹細胞(ES/iPS細胞など)とは?」と題した講義を行いました。

 続いてiCeMS杉山グループの遠藤政幸准教授から「ナノメートルの世界と分子の動き」という演題で、DNAオリガミ法を用いてDNA配列を自由に設計し、2次元・3次元ナノ及び更に複雑なメゾ構造体を構築し機能を持たせる研究の紹介がありました。

 その後、高校生らはiCeMS本館を見学し、多様な分野の研究者が活発に交流し新たなアイデアを多く生み出せるよう整備されたオープンオフィス、交流ラウンジ、共用実験室等を中辻拠点長と遠藤准教授が案内しました。



スーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業:
文部科学省が、将来の国際的な科学技術系人材を育成することを目指し、理数教育に重点を置いた研究開発を行うため2002年に開始した事業。2010年4月現在で計125校が指定されている。

コアSSH事業:
文部科学省が、SSH指定校の理数系教育における中核としての機能の強化を図るため、従来の「中核的拠点育成プログラム」及び「重点枠」を整理・統合の上、2010年4月に開始した事業。SSH指定校に対して支援を行っている。



中辻教授の講義を受ける高校生ら
 

iCeMSの概要説明をする中辻教授
 

遠藤准教授が説明に使ったDNAモデル

高校生らに講義をする遠藤准教授


参加した高校生、中辻教授、遠藤准教授らによる記念撮影