【報告】京都大学ジュニアキャンパス2010:科学コミュニケーション論「しっかり遊ぶ。」

2010年9月26日開催

iCeMSは、9月25日、26日に開催された京都大学ジュニアキャンパス2010において、ゼミを提供しました。ゼミのタイトルは、「科学コミュニケーション論—『しっかり遊ぶ。』」でした。遊ぶという単語が入ったタイトルにひかれてやってきたのは、中学生19名と保護者7名。

まずは、「科学ってなんだろう?」「科学的ってどういうことだろう?」という疑問提起から始まりました。その後は、このゼミの時間、参加者のみなさんに守ってもらいたいルールの説明です。

私たちから、参加者のみなさんに課したルールは、4つ。

1.しっかり遊ぶこと!!
2.ふと思い浮かんだハテナを大事にすること
3.ハテナは独り占めしないこと
4.手をあげること

この4つを守ると、隠された秘密にたどり着けるはずです。

さあ、いよいよ『しっかり遊ぶ。』の始まりです。

中学生は4つの班に、保護者は2つの班に分かれて、2つのプログラムを体験していただきました。手を動かしつつ、浮かんだハテナを“研究者”にぶつけます。

ちなみに、こちらが用意した2つのプログラムとは、

1)小麦粉ねんどで、ES細胞を作ろう
2)綿あめ製造機で、マイクロファイバーをつくろう

粘土をこねながら・・・

「細胞って、3つに分裂したりはしないの?」
「細胞分裂の回数に限りはあるんですか?」
「どうして研究者は、ES細胞を作ろうと思ったんだろう?」
「ヒト以外の動物のES細胞から、ヒトの体ってできるんですか?」

綿あめ機でつくった“砂糖のマイクロファイバー”をルーペで覗きながら・・・

「髪の毛より細いよね?」
「なんでザラメは茶色いのに、わたあめは白色なんだろう?」
「手で触ると固まっていくのは何で?」
「クモの糸とどっちが細い?」

いろいろな疑問を紡ぎ出すことができました。

ハテナを出すことに、カードがもらえます。一番たくさんカードを集めた班には、豪華賞品(一家に1枚シリーズ5枚セット!!)がプレゼントされるのです。

2つのプログラムを体験した後、みんなで集まって、遊びの中に隠された秘密がなんだったのかを振返りました。

参加者のみなさんは、

・科学とは、素朴な疑問を大切にするところから始まること
・みんなで意見を出し合うことが大切であること
・いろんなモノの見方をすることが大切であること
・そこから発見がうまれること

という答えにちゃんとたどり着いてくれました。

予定の時間を少しオーバーしてしまいましたが、みなさん、楽しんで帰っていただけたのではないでしょうか?

お疲れさまでした!!!

文・写真:iCeMS科学コミュニケーショングループ


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