第8回 iCeMSカフェを開催しました

掲載:2011年3月31日

第8回iCeMSカフェ

第8回iCeMSカフェ

第8回iCeMSカフェ

第8回iCeMSカフェ

第8回iCeMSカフェ

第8回iCeMSカフェ

 

 秋の京都は、とてもたくさんの人でにぎわいます。そんな中、iCeMSコンプレックス1本館・2階ラウンジでは、第8回iCeMSカフェを開催しました。24名の参加者の方々に少しゆったりした時間を過ごしていただきました。今回のiCeMSカフェのゲストは、木曽真さんと木曽グループのみなさん。木曽グループは、京都大学iCeMSの中の研究グループですが、普段は岐阜大学のサテライトラボで実験をしています。みなさん、京都のバスの混雑ぶりにびっくり。

 木曽グループの研究テーマは、「糖」に関係しています。「糖」と聞くと、すぐに思い浮かぶのは、「甘いもの」。でも、それだけではないようです。いろんな「糖」の働きを紹介する“紙芝居”から、iCeMSカフェはスタートしました。

 「糖」は脳や筋肉のエネルギー源になります。この働きをしているのは、主に、「グルコース」。また、「糖」は血液型(O型、A型、B型、AB型)を決めています。さらに、「糖」はインフルエンザウイルスが私たちの細胞に結合する時の目印になります。あんまり嬉しくない働きですが・・・ 細胞の表面には、複数の糖がつながった「糖鎖」があって、その種類は、生物種や細胞の種類によって違います。まるで、細胞の“顔”みたいですね。

 ここで“糖7兄弟カード”が活躍する時間がやってきました。机の上には、名刺大のカードが置かれていました。これらのカードには「ガラクトサミン」「フコース」「ガラクトース」などの7種類の糖が描かれています。まずは、自分たちの血液型をつくってみましょう。O型が一番簡単。「ガラクトース」「フコース」のカードだけで出来上がり。A型だったら、O型の2枚に加えて「ガラクトサミン」を使います。B型だったら、O型の2枚に加えて「ガラクトース」を使います。AB型は、A型とB型の両方の「糖鎖」を持っています。血液型に関わる糖鎖だけではなくて、人の体の中で働いているさまざまな糖鎖をつくりながら、糖鎖話が盛り上がりました。インフルエンザの感染の仕組みや薬の役割などを説明するために岐阜からやってきた“インフルエンザくん”も大人気でした。

 テーブルの会話を少しのぞいてみると、「ウィルスって糖を認識していたのですね」「血液型による性格判断ってホント??」「なぜ、糖の研究を始めたんですか?」など、糖に関係する話から、研究者人生話まで、多様なテーマが飛び交っていました。おいしいおやつも食べながらの約1時間半、あっという間に過ぎていきました。

 「次回の案内を送って」などなど、ご意見やご案内を希望される方は science-cafe@icems.kyoto-u.ac.jp までご連絡ください。お待ちしています!!

文 :iCeMS科学コミュニケーショングループ
写真:元木環


テーマ 糖、いい仕事してますね
ゲスト 木曽真さん(京都大学 iCeMS主任研究者/岐阜大学応用生物科学部 教授)と研究室のみなさん
開催日時 2010年11月13日(土曜日)14時00分-15時30分
開催場所 iCeMSコンプレックス1 本館 2F交流ラウンジ
当日の配布資料 PDF覚え書き(PDF: 1.1MB)
当日のあそび “糖7兄弟”カード、“インフルエンザくん”
当日のお茶とお菓子 萬福山(丸久小山園)、黒ごまとおさつのケーキとバニラ&アールグレークッキー(グーテ)
主催 京都大学 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)