英国王立化学会(RSC)とiCeMS、新ジャーナル「バイオマテリアルズ・サイエンス」発刊へ

2012年1月13日
英国王立化学会(RSC)と京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)は13日、英科学誌「バイオマテリアルズ・サイエンス(Biomaterials Science)」を新たに発刊する計画を発表しました。物質科学、生物学、化学、物理学における、バイオマテリアル(生物材料や生体材料など)の基礎研究から応用までをカバーする学際的なジャーナルとなります。
投稿は2012年3月から受け付け、同年8月にオンライン速報版の掲載を開始し、冊子体の第1号を2013年付けで刊行予定です。研究成果がより広く知られるよう、掲載論文のオンライン閲覧は2014年12月まで無料となります。
RSCが大学と共同でジャーナルを出版するのは日本で初めてで、世界では2誌目となります。
同誌の共同編集長には中辻憲夫iCeMS拠点長とフィリップ・メッサースミス米ノースウェスタン大学教授が、副編集長には杉山弘iCeMS・理学研究科教授が既に決定し、他2名の副編集長が欧米から加わる予定です。
ニュースリリースPDF: 802KB
コメント
- ジェームズ・ミルンRSC出版部長
「バイオマテリアルの研究コミュニティに貢献できて嬉しい。iCeMSとの連携も非常に楽しみ。このパートナーシップを活かせば、急成長を続けるこの分野で世界トップレベルのジャーナルにする事は十分に可能。RSCパブリッシングの強みである論文の質と掲載スピードを存分に発揮し、世界の研究者に寄与したい。」 - バイオマテリアルズ・サイエンス共同編集長、中辻憲夫iCeMS拠点長
「物質科学、細胞科学、生物医学をまたいだ学際的なジャーナルをRSCと発刊できる事となり、光栄に思う。iCeMSは幹細胞や、メゾ領域の生命システムや機能性材料などに焦点を当てつつ、そうした分野の統合を目指しているので、今回の発刊はiCeMSにとって大きなステップ。また、この融合領域に取り組む研究者のための国際プラットフォームを作るにあたって、重要な礎になる。」 - 同誌 共同編集長、フィリップ・メッサースミス米ノースウェスタン大学教授
「今、バイオマテリアル分野は非常に良い状態にある。研究の勢いは増す一方で、科学そのものの発展につながるような発見が相次ぎ、また生命や健康を助けるような材料や装置の開発も進んでいる。注目を集めるこの分野で、バイオマテリアルズ・サイエンス誌をトップジャーナルに成長させる手助けをしたい。」
RSCについて
www.rsc.org
英国王立化学会(Royal Society of Chemistry, RSC)は国際的な活動を通じて化学の発展に寄与することを目的とする、化学者のための専門学術協会である。RSCは英国に本部を置き、その会員数は全世界に47,500人を数える。その活動は、重要な化学情報を世界に向けて発信する出版活動、初等から専門に至る化学教育の推進、化学知識の一般社会への普及活動など多岐にわたる。
関連リンク
RSC Biomaterials Science blog
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