Structural Coloration 構造色

OM技術により、インクを使わない超高精細な印刷が可能に

開発した新技術を使って印刷されたヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」

シバニア・イーサン教授らの研究グループは、OM(Organized Microfibrillation:組織化したミクロフィブリレーション)とよばれるクレージングを調整して、フィブリルを精密に形成させる技術によって、特定の色の光を反射させ、私達の目に色として認識が可能な素材を開発しました。

ポリマー(高分子)は圧力がかかると、クレージングとよばれる作用が起こり、「フィブリル」という細い繊維が生じます。通常、クレージングはプラスチック製品の劣化とともに現れ、ランダムに生じますが、OM技術を使うことで、フレキシブルで透明な素材上に、画像解像度数14,000dpiまでの精細な印刷が可能となりました。インクを用いないカラー印刷技術の発展や、紙幣の偽造防止など、様々な技術への応用が期待されます。