栄誉

2017年6月2日

北川進iCeMS拠点長の藤原賞受賞が決定しました

 第58回藤原賞の受賞者に、北川進iCeMS拠点長が決定しました。

 同賞は、藤原科学財団が1960年から授与している賞で、科学技術の発展に貢献した研究者に贈られます。毎年、数学・物理、化学、工学、生物・農学、医学の分野から二名が選ばれており、過去にはノーベル賞受賞者の大隅良典氏、赤崎勇氏、フィールズ賞受賞者の森重文 高等研究院長が受賞しています。

 北川副院長は、多孔性配位高分子という無数の穴の空いた構造体を開発しました。これは金属分子を組み合わせてできる錯体構造(ジャングルジムのような構造)で、このジャングルジムの空間部分に選択的に気体を取り込み、取り出すことができます。この金属錯体が開発されたことで、酸素や窒素など必要な気体の貯蔵、排ガスなど不要な気体の除去、さらには爆発性の気体の安定貯蔵への展望が大きく拓けました。

 北川副院長はこの革新的な多孔性材料を、環境、資源、エネルギー、健康などの問題を解決するための新材料として開発、応用し、学術の進展だけでなく豊かな社会の実現に貢献したことが評価され、この賞の受賞に至りました。

 授賞式は2017年6月16日に東京の学士会館で行われる予定です。

関連リンク

藤原科学財団

京都大学ウェブサイト:北川進 高等研究院副院長(物質-細胞統合システム拠点長)の藤原賞受賞が決定しました。