活動報告

2021年6月9日

アイセムス リトリート2021のキックオフイベントを開催しました

「Gather.town」内のセミナールームにて集合写真を撮影しました

 コロナウイルス感染症拡大の影響により、対面でのコミュニケーションが制限されている中で、いかにしてオープンなコミュニケーションと強い協力関係を築くことができるでしょうか。アイセムスは、この課題をチャンスと捉え新しい形の交流イベントを始めました。

 アイセムスでは例年、研究グループ間のコミュニケーションを促すため1泊2日のリトリート(研究合宿)を開催しており、若手研究者が他グループのPIやサポートスタッフと知り合うことができるような機会を作っています。今年は、このリトリートを10回のセッションに分け、主にオンラインで行うことで、アイセムス出身の研究者や海外のOn-site Laboratoryメンバーも参加できるようにしました。

 5月21日には、全10回のセッションのキックオフイベントが行われました。藤田大士准教授が司会を務め、「若い人たちにも、今後のセッションの企画に参加してもらい、自分たちのイベントにしてほしい」と呼びかけました。

 北川進拠点長は、アイセムスのミッションやビジョン、自身が化学を志したきっかけなどを紹介するとともに、「役に立たないものが役に立つ」という可能性を参加者に伝えました。そして、成功するための姿勢や考え方として、3つのCを強調しました。“The Courage to venture into unexplored fields. The spirit to take on new Challenges. And the capacity for Creative thinking. (未開の地に踏み出す勇気 新しいことにチャレンジする精神 創造的思考の能力)"

 この日の最後には、レトロなRPG風のオンライン交流ツール「Gather.town」に参加者は集合しました。深澤愛子教授は、「Gather.town」の中にビーチの中に建つアイセムス本館を丹念に再現し、参加者はアバターを使い建物の内外を探検し、交流を楽しみました。一般的な実験と同じように、初めての試みには成功だけでなく失敗がつきもので、何人かが「Gather.town」内の仮想エレベーターで立ち往生してしまうこともありました。状況が改善され、全員が実際に会うことができるようになることを期待しつつ、アイセムスは、たとえ今はバーチャルなレトロRPG風であっても、学術分野の境界を取り除き、多様な視点を同じテーブルにもたらすために、これからも挑戦を続けていきます。