活動報告

2021年10月21日

第6回iCeMS Crossingを開催しました

 10月15日、第6回iCeMS Crossingがオンラインにて開催され、約130名が参加しました。初めに、2007年10月1日に設立されたiCeMSの14周年を記念して、北川進拠点長がアイセムス設立当時の様子や過去のリトリートについて紹介しました。

 続いて今月のリサーチハイライトとして、谷口グループの大野雅恵特定講師が自身の研究成果を発表するまでの紆余曲折と忍耐と粘り強さの重要性を語りました。酵母ゲノムDNAのヌクレオソームレベルの詳細な3次元構造を明らかにする研究について、手法の開発に3年、シミュレーションプログラム開発に3年、さらに論文の修正と再提出に3年を費やし、挫けそうな気持ちになったこともあったが、谷口教授の「あきらめないで」という言葉に励まされ、研究結果を発表することができたと語りました。

 グループ紹介のコーナーでは、中西グループの中西一樹教授がゾル-ゲル科学に焦点をあてた自身の研究について紹介し、若い研究者たちに、自分の科学を技術に結びつけることの大切さを伝えました。グループ紹介2つ目は、ケミカルバイオロジーに取り組む上杉グループです。上杉志成教授がアイセムスと上杉グループに関するクイズを出し、参加者はスマホやタブレットなどから回答を寄せました。

 今月のOn-site Laboratory紹介では、古川修平教授らがフランスのリヨンを拠点とするSmolabについて紹介しました。多孔性配位高分子(PCP/MOF)の開発と応用に焦点を当てて研究を行うSmolabは、アイセムスとフランス国立科学研究センター(CNRS)、クロード・ベルナール・リヨン第1大学、パリ文理研究大学、エア・リキード社との連携により、2019年にスタートした共同研究室で、京都大学とフランスの研究機関との連携を強化する役割も担っています。

 締めくくりのネットワーキングセッションでは、これまで通りのオンライングループに加え、今回初めて4人以下の少人数で対面でも実施し、チームはそれぞれの得意分野を生かしてパズルクイズに取り組みました。