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角膜・オン・チップの開発に成功 「まばたき」も再現!

「角膜・オン・チップ」デバイスでは、まばたきするまぶたの内側で動く涙の圧力を再現することができます。点眼薬などがヒトの目に与える効果をより正確にテストすることができます。(©高宮ミンディ/京都大学アイセムス - CC BY 4.0)

 京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)の亀井謙一郎(かめい・けんいちろう)准教授、Rodi Abdalkader(ルディ・アブドアルカーディル)特定助教は、微細加工技術を駆使して、ヒトの角膜構造を細胞培養系で再現するデバイスの開発に成功しました。この研究結果は、点眼液開発や、それに必要な動物実験の代替法として期待されます。

 透明な組織である目の角膜が病気になると、濁るなどの視覚障害が起き、時には失明などの可能性があります。そのような病気を治療するために、点眼液などの治療薬が開発されていますが、ウサギなどの実験動物では、ヒトへの効能や毒性が予想できませんでした。これは実験動物との種間差だけでなく、目のまばたきの頻度にも違いがあるためでした。

 そこで今回の研究では、マイクロメートルほどの非常に小さいものを加工できる微細加工技術を応用した「マイクロ流体デバイス」に着目しました。このデバイスを用いることによって、ヒトの体の中における血管網や組織を再現することができます。このデバイスにヒト由来の角膜上皮細胞を培養し、更に、細胞培養液を行き来させることによって、まばたきも再現した「ヒト角膜モデル」の開発に成功しました。

 本研究で得られた成果は、新しい角膜治療薬の開発に貢献できるだけでなく、動物代替法として、実験動物を削減することが期待されます。

 本成果は2020年3月11日に英科学誌「Lab on a Chip(ラボ・オン・チップ)」にオンラインで公開されました。

詳しい研究成果はこちら

“Multi-corneal barriers-on-a-chip to recapitulate eye blinking shear stress forces”
(参考訳:目のまばたきによるずり応力も再現したマルチ・角膜・オン・チップ)

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