活動報告

2020年1月23日

iCeMSキャラバンを中国瀋陽の高校で開催しました

 1月9日、iCeMSの研究者が高校を訪問し、アクティブラーニング型の体験授業を行う「iCeMSキャラバン」を、中国 瀋陽市の高等学校、東北育才学校で行いました。

 今回のキャラバンは、これまでのシリーズとは異なる国外での開催。東北育才学校高等部の日本語コースの生徒14人に、日本から参加の沖縄県立球陽高等学校の学生6名、京都学園高等学校の学生14名らを加えた、全部で34名の高校生らが、一緒に講座を受講しました。

 高校生らは、7名ずつの日中混合グループに分かれ活動。午前中にチームワークを求められる頭脳ゲームに一緒に取り組むと意気投合し、和気あいあいとした雰囲気で一緒に昼食を食べました。

 午後からはまず、アイセムスの王丹 特定拠点准教授(神経科学)、勝田陽介 客員助教(ケミカルバイオロジー)、古川修平 准教授(化学)、亀井謙一郎 准教授(工学)、ダニエル・パックウッド 講師(数学)の5名の研究者が、それぞれの専門分野の視点からDNAについて講義。高校生らは、この講義を通して得た知識をグループごとに整理し、それを元に思いついた独自の研究テーマを出し合って議論し、最後に、論文の形式に沿って自分たちのアイディアの新しさや面白さについてプレゼンテーションを行いました。学生らは終始 積極的に意見を交わしながら発表の準備を進め、発表が終わると安堵の笑顔がこぼれました。終了後には、同じチームの学生どうしで連絡先を交換するなど別れを惜しみました。

 参加した日本の高校生らは「初めて中国の学生と交流できて嬉しかった。視点の違いを感じることも多く、とても面白かった。」「一緒に議論や発表を行い、科学には国境がないと感じた。将来、多国籍の方々と研究をしたいと思える機会になった。」「中国という国のイメージがとても変わった。将来、中国の人と関わるときがあれば積極的に関わりたい。」と様々にコメント。

 また、中国の高校生からも、「とても疲れたがとても面白かった。」「最初はちょっと緊張したが、だんだんと仲良くなった。日本の学生からも先生たちからも、多くのことを学んで、楽しかった」「今は日本語がぎこちないが、一年後きっと京都大学に入学し、物理学をやりたい」と様々な感想を述べました。

会場建物玄関
キャラバン講師陣(左から)古川准教授、亀井准教授、王丹准教授、勝田助教、パックウッド講師
頭脳ゲームでチームワークを深める高校生ら
仲良く昼ごはんを食べる日本と中国の高校生ら
講義を聞きながらメモを取る学生
説明を聞く高校生
アイディアを出し合って議論する様子
プレゼンテーションの様子
開催の喜びを述べる王丹准教授