ASEAN域のオンサイトラボラトリ合同シンポジウムをバンコクで開催しました

2月11日、アイセムスとASEAN域にある2つのOn-site Laboratoryの研究者による合同シンポジウムがタイ王国バンコクのカセサート大学工学部にて開催されました。本シンポジウムには、アイセムスがシンガポールの科学技術研究庁(A*STAR) 物質工学研究所(IMRE)に設立したグリーン多孔性材料ラボラトリ(LGPM)およびヴィタヤシリメティー科学技術大学院大学(VISTEC)に設立したスマート材料研究センターが参加しました。
本シンポジウムは、カセサート大学工学部講師であり、元アイセムスジュニア京都フェローThidarat Imyen博士によるオーガナイズで開催されました。シンポジウムの開会にあたり、LGPMのラボラトリ長を務める北川進京都大学理事・副学長が、京都大学の概要と国際交流の重要性について語りました。続いて、カセサート大学工学部長のWanchai Yodsudjai氏が歓迎のメッセージを述べました。また、縄田栄二京都大学ASEAN拠点長が、ASEAN地域における京都大学の取り組みについて、自身とカセサート大学の長年にわたる交流の歴史を交えながら説明しました。さらに、Kanapol Jutamaneeカセサート大学高等研究院長が、カセサート大学における研究プロジェクト、特に注力分野である農工連携研究について紹介しました。特別講演では、タイ王国プログラム管理ユニット(PMU-B)のPavadee Aungkavattana参事がタイにおける公的研究費制度を紹介しました。その後、堀毛悟史アイセムス連携PI(理学研究科教授)が、ASEAN域のオンサイトラボにおける研究内容や最近の成果について紹介しカセサート大学を含めた4機関の共同研究や教育、人材育成の可能性を説明しました。締めくくりとして、京都大学とカセサート大学の間で記念品を交換しました。
研究発表セッションでは、アイセムス、IMRE、スマート材料研究センター、カセサート大学、物質・材料研究機構(日本:NIMS)、さらに京都大学の戦略的パートナーシップ校であり、IMREとも共同研究を進めるウィーン大学(オーストリア)から12名の研究者が発表を行いました。また各機関の大学生、大学院生を中心に合計10件のポスター発表が行なわれ、活発な質疑応答が交わされました。
本シンポジウムは、令和6年度京都大学オンライトラボラトリ事業を活用した国際的な研究活動支援経費「iCeMS 材料系OSL の共同取組:学術交流を中心としたグローバル拠点形成、OSL 間の交流を目的とした若手研究者の派遣・交流、並びに自走システムの確立」、令和6年度JST-NEXUS若手人材交流プログラム「配位高分子からなるCO2再資源化触媒開発を通じた日タイ若手人材交流」の支援を受けて開催されました。