活動報告

2025年8月7日

iCeMSインターンシップの研究発表会がありました

 8月4日、iCeMSインターンシップ・プログラムに参加した5名の国際学生が、最終発表会でこの夏の研究成果を披露しました。冒頭では植田和光教授が歓迎の挨拶を述べ、学生たちを支えた研究室のPI、指導教員、そして仲間の研究者らが発表を見守りました。

 学生たちは5週間にわたり、iCeMSの各研究グループに所属して実践的な研究に取り組み、その成果を発表しました。ホーチミン市工科大学(ベトナム)から参加した Huy Quang Do さんは、北川グループで多孔性配位高分子(PCP/MOF)を用いたトライボエレクトリック・ナノジェネレーター型センサーの開発に挑みました。イバダン大学(ナイジェリア)の Adeyemi Solomon Owoseni さんは、見学グループで特定の膜タンパク質が大脳皮質の介在ニューロンの移動に与える影響を研究しました。オックスフォード大学(英国)の Laura Konarska さんは、上杉グループにて、酸化によってタンパク質を分解させる合成ポリフェノールを設計し、その効果を検証しました。国立高等ナノ科学技術学校(アルジェリア)から来た Anes Amor Guelfen さんは、藤田グループ でAIとマイクロ流体デバイスを融合させ、ダブルエマルション滴を高精度で生成する自動化システムを開発しました。
カリフォルニア大学サンディエゴ校(米国)の Mari Adachi さんは、鈴木グループで、スクランブラーゼの機能がどのように制御されているかを探りました。

 この発表会は、科学的成果だけでなく、文化を越えて築かれたつながりや、それぞれの研究に取り組む姿勢を共有する機会ともなりました。Adachiさんは「とても温かく迎えてくれる雰囲気があって、本当に楽しく過ごせました」と研究グループのサポートに感謝を述べました。Guelfenさんは、自身の取り組みについて「これは結論ではなく、より深い探求の出発点です」と語り、今後への意欲をのぞかせました。

プレゼンテーションの様子
参加者集合写真:前列中央が5名のインターン生