第27回アイセムス国際シンポジウム「Self-Assembly Science for Unlocking Life’s Secrets」を開催しました
2025年10月2日と3日、京都大学アイセムス本館にて、第27回アイセムス国際シンポジウム「Self-Assembly Science for Unlocking Life’s Secrets」が開催されました。
本シンポジウムは、アイセムスの中核的な研究テーマである「自己組織化(Self-Assembly)」のもと、国内外の研究者が集い、関連分野における最新の科学的進展について意見を交わすため開催されました。幹事は古川修平教授と見学美根子教授が務めました。
開会にあたり、まず、上杉志成拠点長が参加者を歓迎し、シンポジウムのテーマを紹介しました。初日は、オレゴン大学のCarl Brozek准教授による「Surface Chemistry of Porous Nanocrystals」で幕を開け、大阪大学工学研究科の燒山佑美准教授、アイセムスの吉村柾彦特定助教と伊藤真陽特定助教、大阪大学産業科学研究所の小阪田泰子准教授による講演が続きました。分子結晶の柔軟性、細胞ナノ環境の再現、光機能性材料の設計など、多様なトピックが議論されました。
午後のセッションでは、京都大学iPS細胞研究所の下林俊典准教授、東京大学理学系研究科の姫岡優介助教、東京科学大学の堀真緒助教、関西学院大学の佐藤浩平准教授が登壇し、細胞内凝縮体の可視化、生命と非生命の境界、人工膜チャネルの構築など、自己組織化を軸とした多様な研究テーマが紹介されました。夕方には、登壇者とアイセムスのPIによるネットワーキングセッションも行われました。
2日目は、京都大学理学研究科の向吉恵助教、物質・材料研究機構の桂ゆかり主任研究員、分子科学研究所の小杉貴洋助教による講演で始まり、合金ナノ粒子の開発や結晶構造シミュレーション、タンパク質複合体の計算設計について発表が行われました。続くセッションでは、京都大学の田村朋則准教授、東京大学の加藤孝信助教、京都大学白眉センターの有薗美沙特定准教授、理化学研究所生命機能科学研究センターの小長谷有美チームディレクターが登壇し、脳内受容体ネットワークや繊毛を介した力学的刺激の認識、幹細胞分化の制御など、幅広い研究成果が紹介されました。
最後に、台湾中央研究院のJames C Liao院長が、「A Tale of Two Carbons: Design and Evolutionary of CO₂ and CH₃OH Conversions」と題して講演し、二酸化炭素とメタノール変換に関する新しい化学的アプローチについて語りました。
古川教授による閉会挨拶の後、集合写真の撮影をもって、2日間にわたる充実した科学交流の幕を閉じました。







