活動報告

2025年12月24日

【ノーベルウィーク】北川進特別教授がノーベル博物館に記念品を寄贈しました

博物館に展示されたMOFとハンカチ

 12月6日、2025年ノーベル化学賞の受賞が決定したアイセムスの北川進特別教授が、スウェーデン・ストックホルムにあるノーベル博物館を訪問し、記念品を寄贈しました。

 今回寄贈されたのは、北川教授のMOF研究の歩みを象徴する4種類のMOF(多孔性金属錯体)で、MOFの構造をモチーフにデザインされたハンカチと共に寄贈されました。

 北川特別教授はこれまで、MOF研究の歴史を語る上での代表的な例として、1992年に報告したハニカム構造のMOF、1997年に報告され、空間の活用を可能にする堅牢さをもった初めてのMOF、そして2003年に報告された柔軟性をもつMOFの3種類を紹介してきました。これらはいずれも、MOF研究の発展における重要な転換点を示すものです。今回の寄贈では、これら3種類に加え、2002年にMOF内部に吸着されたガス分子の配置を初めて可視化することに成功したMOFが含まれています。

 ハンカチは、アイセムス コミュニケーションデザインユニットの遠山真理特定准教授および高宮ミンディ特定助教が企画・デザインしたもので、上述の1992年、1997年、2003年のMOF構造が柔らかなタッチで描かれています。

 ノーベル博物館では、ノーベル賞受賞者が受賞に関連する品や自身の研究を象徴する物品を記念品として寄贈する慣例があります。今回の寄贈品も博物館のコレクションとして収蔵され、展示を通じてMOF研究の歩みや意義を次世代へと伝えていくこととなります。

寄贈されたガラス管入りの4種類のMOF
ハンカチの帯には北川教授のサインが加えられた

共同受賞者と共に、名物となっている併設カフェの椅子の裏へのサインも行った