iCeMS Retreat 2024 を開催しました

7月4〜5日の2日間、アイセムスは第14回目となるリトリート(研究合宿)を神戸ホテルフルーツフラワーで開催し、約120名のメンバーが集まりました。近年はコロナウイルスの影響で1日開催となっていましたが、今年は5年ぶりに2日間の合宿形式での開催が実現し、学術的な知見の交換と、メンバーの交流を行いました。
1日目のスタートでは、今回のリトリートの企画担当である北川グループの大竹研一特定拠点准教授、草田康平特定准教授、坂本裕俊特定講師、梶原隆史特任助教の挨拶から始まりました。続いて、鈴木淳副拠点長より、拠点の歴史とビジョンについて紹介が行われました。続くアイスブレイクセッションでは、参加型のアクティビティが行われ、普段交流のないメンバー同士のコミュニケーションのきっかけとなりました。
その後、昼食前後に分けてフラッシュトークセッションが行われ、若手研究者らがそれぞれ3分間ショートプレゼンテーションを行いました。続く生物学トークセッションでは、大野雅恵講師と圓岡真宏助教がそれぞれの研究について発表しました。
D&I委員会が企画したD&Iセッションでは、講演とパネルディスカッションが行われました。東京大学の大谷美沙都教授は、無意識の偏見とその克服方法、そしてマイクロアグレッション(無意識に行われる小さな差別や偏見)につながる条件について語りました。パネルディスカッションには6名の多様なアイセムスメンバーが参加し、深澤愛子教授とダニエル・パックウッド准教授の司会で、D&Iの状況に関連する見解や個人的な経験を共有しました。D&Iセッションの後には、九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(WPI-I²CNER)所長の石原達己教授が、同研究所での技術開発に関する招待講演が行いました。
夕食後に行われたポスターセッションでは、若手研究者が最新の研究成果を発表し、刺激的な議論が行われました。その後、ネットワーキングイベントが続き、さらなる交流が促進されました。
2日目は、今回のリトリートの組織委員長である北川進特別教授の挨拶から始まりました。北川教授は、2日間のリトリートが復活したことに喜びを表し、組織チームへの感謝を述べました。続いて、金沢大学ナノ生命科学研究所(WPI-NanoLSI)所長の福間剛士教授による革新的なナノプローブ技術に関する招待講演が行われました。化学トークセッションでは、池田 幸樹助教とマリャム・ヌルダ博士がそれぞれの研究について講演しました。
卒業生トークセッションでは、大阪大学の下條博美助教と九州大学小川 知弘助教が、それぞれの研究とキャリアについて語りました。
2日間のリトリートは、ポスター発表の受賞発表で締めくくられ、化学ポスター発表の最優秀賞は古川グループの徳田駿さん、生物学ポスター発表の最優秀賞は藤田グループの桐山賢斗さんが受賞しました。閉会の挨拶では、北川グループの企画チームが再び登場し、参加者と協力者に感謝の意を表しました。また、次回リトリートの組織委員長であるガネシュ・パンディアン・ナマシヴァヤム講師は、来年への抱負を語り、2日間のイベントを締め括りました。