Analysis Center 解析センター

解析センター

見学 美根子(教授/PI/センター長)

iCeMSはこれまで物質と細胞のインターフェースの現象を捉え、機構を解明し、人工的に操作する技術の開発に注力してきました。設立10年の節目を迎えるにあたり、iCeMSが保有する先端技術と実験装置を多くの研究者が利用できる環境を整え、物質細胞科学研究を発展・深化させることを目指し、本センターを設立しました。本センターは、原子・分子の特性解析装置を揃えたマテリアルズ解析ユニット、生体分子・細胞の観察・解析装置を揃えたバイオ解析ユニット、研究分野によらずiCeMS全体の実験研究やiCeMS解析センターの管理・運営を支える共通設備支援ユニットの3ユニットから成ります。今後ワークショップやハンズオン・トレーニング等を開催し、研究者の卵から新規分野に参入する専門家まで、世界中からの参加を受け入れた教育と訓練にも力をいれます。

解析センター

バイオ解析ユニット

藤原 敬宏(特定准教授)

顕微鏡

37℃、炭酸ガス存在下で生細胞の長時間観察が可能な、8台の共焦点顕微鏡が稼働しています。高速撮影が可能なスピニングディスク多点共焦点顕微鏡、超解像ユニット(STED、検出器アレイベース、周波数領域演算ベース)を搭載した4台の顕微鏡、3D観察のための多光子励起レーザーにより、細胞の微細構造から多細胞にわたる、多様な細胞動態の観察と解析を支援します。

分子・細胞解析

細胞を流体に分散させて光学的に分析したり、選択的に回収したりできる、フローサイトメーターやセルソーター、DNAの塩基配列を決定することができるDNAシーケンサー、抗体を用いて特定のタンパク質を検出することができるキャピラリーイムノブロッティング装置が稼働しています。セルソーターは4本のレーザーを搭載し、プレートを用いた単細胞ソーティングも可能な仕様となっており、同時に細胞のより多くの性質を解析、分取することが必要な研究を支援します。キャピラリーイムノブロッティング装置はゲルやメンブレンを使わずに実験時間を短縮し、実験者の手技の差異からくる誤差を減少させて、より定量的に正確な結果を得ることが期待できます。

マテリアルズ解析ユニット

樋口 雅一(特定准教授)

分析

ナノスケールでの形態や状態の分析(TEM、SEM)、物質中の金属原子の電子状態や局所構造解析(XAS)、原子レベルでの有機分子の構造解析(NMR)、物質中の微量元素の精密定量測定(ICP)等、物理的性質の解明に必要な測定と解析を支援します。

評価

反応系に含まれる物質の定量(GC-MS)、有機分子の部分的構造解析(FT-IR)、多孔性材料の吸着測定(BET比表面積や細孔径分布解析等)、化学的な反応特性の解明に必要な測定と解析を支援します。

作製

電子顕微鏡やICPのサンプル作製、またドラフトを使用した有害物質の取り扱いも可能です。

共通設備支援ユニット

本間 貴之(特定准教授)

iCeMS内にある共通機器や実験室の管理、適切な実験機器の紹介、新しい共通機器利用方法や仕組みの設計、機器予約システムの管理、機器利用料金の計算や外部資金の獲得を含む予算の管理、安全に機器や実験室を利用する為の講習、iCeMS内外に異動する研究室の機器に関するコンサルテーション、動物実験施設の事務手続き等、分野に限らず果敢に異分野融合研究を行う研究者を総合的に支援します。

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解析センターへのお問い合わせ

Eメール:info_ac [at] icems.kyoto-u.ac.jp / 電話:075-753-9863

関連リンク

・WPI Forum インタビュー

『学際的研究の要「共用実験機器」の可能性 』