CMUH-iCeMS ジョイントミーティングを開催しました
7月31日、台湾の中国医薬大学附属病院(CMUH)とアイセムスの合同ミーティングがオンラインにて開催されました。このミーティングは、アイセムス台湾オフィスのディレクターである鈴木淳教授と副ディレクターのJeff Chenアイセムス客員教授がオーガナイズし、アイセムスとCMUHとの相互理解を深めることを目的に開催されました。
はじめに、北川拠点長がアイセムスの研究の大きな2つの柱「新規材料・新技術を用いて細胞機能を理解し、制御する」「細胞機能に触発された機能材料の創出」を紹介し、さらに所属研究者や研究環境に加え、国際的な連携の重要性について言及しました。続いて、CMUHからは、Superintendentである Der-Yang Cho氏が挨拶をしました。CMUHは、7000の入院ベッドと100人以上の教授を擁し、メディカルセンターとして世界をリードすることを目指しています。今回のミーティングをきっかけにアイセムスとの共同研究が進み、CMUH内にアイセムスとの共同研究室ができる可能性についても言及しました。
アイセムスからは、鈴木淳教授が台湾のOn-site Laboratoryに関する取り組みやアンバイアススクリーニングについて発表し、見学美根子教授が自身の研究に加え、アイセムス解析センターやZeiss-iCeMSイノベーションコアなどで使用できる機器、装置についての紹介や、それらを使った共同研究の例を挙げました。続いて、谷口雄一教授が独自の顕微鏡開発について紹介し、亀井謙一郎准教授は、ボディ・オン・チップを用いた創薬の可能性について、Ganesh Namasivayam講師がエピジェネティックコードのリプログラミングを通した遺伝子発現の制御について発表しました。最後に、古川修平教授は、光によりNOやCOを放出することのできる多孔性材料の生命科学研究への応用や、多孔性材料によるバイオガスモニタリングの可能性について紹介しました。
CMUHからは、Dr Eric Y Chuang(Dean, College of Biomedical Engineering)がビックデータを使った生命医科学研究について、Dr Chin-Chi Kuo(Director, Big Data Center)がCMUH Big Data Centerの取り組みについて、Dr Sheng-chi Chang(Deputy Director, Cell Therapy Center)がCell Therapy Centerの取り組みについて、Dr Shao-Chih Chiu(Deputy Director, Translational Cell Therapy Center, Department of Medical Research)が細胞ベースの免疫療法について、Dr Yu-Fan Chen(Assistant Investigator, Center for Translational Genomics Research, Department of Medical Research)が骨格筋再生におけるマクロファージの機能について発表しました。
最後に、双方が今回の会が更なるコラボレーションの始まりであり、今後さらに密に研究アイディアを交換していく旨を確認しました。この会をオーガナイズした鈴木教授は、「アイセムスとCMUHの研究は非常に相補的であり、共同研究を通じてお互いの良さを生かすことで基礎研究と臨床応用のギャップを縮めることに期待したい」と述べました。